※推定 巻数・復刊回数・掲載誌などからの参考推定値です(実測ではありません)
作品概要
『この世界の片隅に』(このせかいのかたすみに)は、こうの史代による日本の漫画である。『漫画アクション』(双葉社)にて2007年1月23日号 - 2009年1月20日号まで連載された。単行本は、同社より2008年から2009年に上・中・下巻の形式と、2011年に前編・後編の形式で発売された。
あらすじ
昭和9年(1934年)1月、広島市江波で少女時代を過ごした浦野すずは、想像力が豊かで絵を描くのが上手く、自分が体験した出来事を、虚実の入り交じった漫画のような作り話にしてしまう才能の持ち主。小学生のすずは海苔を届けるお使いで中島本町に行く途中、「ばけもん」にさらわれる。すずは、ばけもんの背中の籠の中で見知らぬ少年・周作と出会う。すずは機転をきかせ、ばけもんを眠らせて周作と逃げ出す。それは夢とも現実ともつかない出来事だった。 昭和10年(1935年)8月、すず一家は、草津の祖母の家を訪ねる。すずが昼寝から目を覚ますと、天井裏から降りてきた見知らぬ少女がすずたちが食べ終わった後のすいかの皮を手に取っていた。すずは新しいすいかを持ってくるが、少女の姿は消えていた。兄の要一は座敷童子を見たのではないかと言う。 昭和13年(1938年)2月、すずは同じ組の乱暴者・水原哲に鉛筆を取り上げられ床下に落とされてしまう。放課後、海難事故で兄を亡くし、荒れた家に帰りたくないという理由で課題の絵を描かず海辺に座り込んでいた哲を見つけたすずは、彼に代わって絵を描いてやる。 太平洋戦争中の1943年(昭和18年)12月、18歳の浦野すずが草津の祖母の家で海苔すきの手伝いをしていると、突然縁談の知らせがくる。急ぎ帰宅したすずが覗き見たのは、呉から来た北條周作という青年だった。翌年2月、呉の北條家でささやかな結婚式が挙げられ、すずの新しい生活がはじまる。すずは周作とどこかで会った気がするが思い出せない。傍目には不器用で、いつもぼんやりしていて危なっかしく見えるすずは、北條家で失敗を繰り広げては、小姑の黒村径子に小言を言われる毎日を過ごすが、径子の娘である姪の黒村晴美には懐かれる。戦時下で物資が不足し、配給も乏しくなる一方、すずは持ち前のユーモアと生活の知恵で、食料に乏しい日々を乗り切り、次第に北條家やその近所の人々に受け入れられていく。 ある日、すずは闇市からの帰り道、迷い込んだ遊郭地で遊女の白木リンと知り合い友達のような間柄になる。すずは、栄養不足が原因でなかなか子供ができないことが判明し悩むが、リンの「この世界に居場所はそうそう無うなりゃせん」という言葉に救われる。だが、すずは幾つかの断片的な状況から彼女が周作の元恋人であったことに勘づき、複雑な思いを抱えることになる。
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